2010年 季節の食を知る 管理栄養士コラム
みなさんこんにちは!
寒い冬の到来ですね~異常気象の関係でしょうか…、夏の暑さには皆さんホトホトまいったことと思います。今年の冬は暖冬でしょうか?それとも厳冬?いずれにしても1年で一番寒い季節です。寒さで内臓も冷やさないよう、しっかり体調管理をしましょう。体温が1度下がるだけで免疫力も下がるといわれるほど冷えは健康の大敵です。身体を温める一番の簡単な方法は、フーフー言って温かいものを食べること。家族と一緒に食べれば心もホカホカ!冬の寒さもストレスも身体を冷やす要因になります。冷えとは、血管が収縮して血流が滞り、新鮮な血液が届かない状態。長引けば血管の老化も進み、各細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなり、活動が低下してしまいます。温かい料理は、血管を開いて血流を促し、胃腸の消化吸収もよくなり、エネルギー代謝も活発になるため、体温が上がり、酸素や栄養素が身体のすみずみまで行き渡ります。
ホカホカ料理の一番のおすすめは「鍋料理」ですね!
水炊きや豆乳鍋・すき焼き・おでん・しゃぶしゃぶ…またキムチ鍋やジンギスカンなど国際色豊かな鍋料理も豊富です。豚汁やけんちん汁・のっぺい汁・ポトフなども定番ですね。具材は豚肉・牛肉・鶏肉・豆腐等のたんぱく質源。それに冬野菜の白菜や・大根・ほうれん草・葱等さまざまな野菜をいっぱい入れましょう。水溶性ビタミンも汁を飲むことでばっちりです。
そしてそれらの料理の旨みの効果を2倍にも3倍にも引き上げてくれるのが、葱やせり・みつば等の香り成分を含むもの、生姜や唐辛子・わさびなどの辛味を含むもの、ポン酢や柚子など酸味を含むものなどを使用するとより美味しくなります。
ホカホカ料理で身体が温まれば、自律神経もリラックスして交感神経が休むので、心もほっと一息です!
みなさんこんにちは!
今年の夏の暑さは異常でしたね~熱中症で亡くなる方が大変多かったです。まだ残暑が続いていますが、23日は「秋分の日」です。「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、この時期になりますと少しずつ秋の気配が感じられるようになります。この日は昼と夜の長さが同じになり、徐々に昼が短くなり夜長になります。少し涼しくなりますと気になるのが「お肌」、夏に荒れた肌は秋口に早めに回復させませんとシミやシワの原因に…肌にとって何よりも効果的なのは栄養と睡眠です。特にビタミンCは美肌に効果のあるビタミンです。今回はこれからが美味しい”さつま芋”のお話しです。
ビタミンCといえば皆さんすぐに思い出すのが、いちごや柑橘類。緑黄野菜ですね!しかし、さつま芋には優れもののビタミンCが多く含まれているのを御存じですか?それは、含まれているビタミンCがでんぷんに包まれていますので、加熱による損失が少ないということです。
「石焼きいも~!」ほっこり甘く美味しいですね!なぜあんなに甘いのでしょう?答えは、さつま芋を時間をかけてゆっくり加熱しているからです。さつま芋にはでんぷん消化酵素のアミラーゼが含まれています。この酵素は時間をかけて60度位で加熱すると良く働きさつま芋の甘みを強くします。電子レンジで加熱したり、薄く切って焼いたものは甘味が少なくさっぱりした味になるのはこのためです。芋類の中でのビタミンCの含有量はトップクラスです。ビタミンCは、メラニン色素の沈着を抑える効果がありますので、シミ・ソバカス・美肌に有効です。食物繊維も含まれていますので、便通が気になる方にもおすすめです。そしてカリウムも多く含んでいますので、塩分の摂り過ぎが気になる方にもいいですね。
美肌を保つために、バランスの良い食事、良い眠りと休養をとり、美しい女性を目指してくださいね。
みなさんこんにちは!
夏、真っ盛り!毎日暑くて食欲もないし…と言ってそーめんやさっぱりとしたものばかり食べたり、麦茶やジュース、アイスクリームなどばかりについ手がのびてしまいがち~
そして暑いからといって一日中冷房の効いた部屋でだらだらと過ごしていませんか?
この時期だからこそ、食べるべきものをきちんと食べなければ暑さに負けてしまいます。暑くて食欲もないときは、メニューを考えるのも大変…と思っている方も多いのでは。今回はメニュー作りのコツをお教えしましょう!
毎食の基本献立は、「主食+主菜+副菜+副々菜」です。
(1) 主食 ごはん、パン、麺類、芋類などの炭水化物を多く含む食品
(2) 主菜(焼き物、煮物、揚げ物など)を決める
●1週間分の主菜を決めると、献立もたてやすく、栄養バランスもとれます。
●肉、魚、大豆製品、卵をバランスよく使うようにします。
(3) 副菜(和え物、炒め物、煮物、サラダなど)を決める
●野菜類、海藻類、きのこ類、芋類、大豆製品、卵、乳製品を使うようにします。
(4) 副々菜(即席漬、酢のもの、汁物など)を決める
●野菜類、海藻類、きのこ類を使うようにします。
さまざまな食品を適量に使い、メニューに変化をつけることで栄養のバランスが良い食事になります。
おやつには、とうもろこしや、冷やしたトマトやキュウリの丸かじりもおすすめです。
夏野菜は太陽をいっぱい浴びて素直に育つのでそのままで美味しくいただけます。
ぜひ”メニュー作りのコツ”を覚えて料理を楽しんでください!
みなさんこんにちは!
7月に入り毎日暑くてじっと座っていても汗がタラタラ…食欲もわかずもう何も食べたく
ないわ~と思ってしまうことがありませんか?
しかしこの暑い中、食べるものも食べずにいると暑さ負けをしてしまいます。そこでお勧めの食材、食欲を増進させてくれる夏の食卓の名脇役”しそ”をご紹介しましょう。しその魅力はなんと言ってもさわやかな香りですね。紫蘇の「蘇」は香りが爽快で食欲を高め、人を蘇らせるということから名づけられたと言われるほどとか。その香りのもとはペリルアルデヒドという成分で、防腐作用があるので鮮度が気になる刺身のつまには、まさに適した食材といえます。
しその種類には、青じそ、赤じその他に葉がちりめん状になったちりめんじそ、片面だけがが青い片面じそがありますが、代表的なものは紫色の赤じそと緑色をした青じそです。
青じそはビタミンやミネラルを豊富に含み、特にカロテンとカルシウムは野菜ではトップ
クラスです。赤じそはカロテンがやや少ないですが他の栄養素はほぼ同じです。
このようにしそは栄養満点ですから、お料理のつきあわせに出された時は、ぜひ残さず食べてくださいね。日本人は特にしその芳香を好み、葉はもちろんのこと発芽したての芽じそも花穂も実も料理に利用しています。葉は大葉になればいつでも収穫出来ますが、花穂の出る直前が最も芳香成分を含んでいますので、香りを楽しむなら、生食が一番です。
食べ方としては、しそ特有の香りをいかして食べるのがコツです。お刺身のつまに、せん切りにして冷やっこの薬味に、葉を刻んでサラダに入れたり、チーズやかまぼこに巻いたり、巻き寿司や手巻き寿司に、刻んでからさっと水に晒してご飯に混ぜたり、片面だけに衣をつけて天ぷらにしたりと調理法はたくさんあります。
又この時期は梅干しを作るのに適しています。梅干しの鮮やかな赤色は食欲をそそりますね!梅干しを作る時は必ず赤じそに食塩を加えてください。食塩が酸化酵素の働きを抑えてシソニンの鮮やかな色を保ってくれます。夏が一番旬の時期です。ぜひ食卓に夏を運んでくださいね!
みなさんこんにちは!
毎年6月4日~10日は「歯の衛生週間」です。「歯」を大切に、虫歯にならないように気をつけましょう。予防のために、1日3回、食後3分以内に、3分間みがく習慣をつけましょう。
今回は、骨や歯の形成にはなくてはならない「カルシウム」について。
成人の体内には体重50kgの人で約1kgのカルシウムがあり、その99%は骨や歯を作っています。残りの1%は血液中や筋肉、神経などにあり、重要な働きをしています。
カルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンやビタミンDが働いて、骨からカルシウムを急いで放出させ、血液中のカルシウム濃度を一定に保ちます。骨は、カルシウムの貯蔵庫で、摂取量が少なければ減り、多ければ蓄積されます。カルシウムの慢性的な不足状態が続きますと、骨のカルシウムが失われ、成長期であれば歯の質が悪くなったり、あごの骨の発育に影響が出ます。私たちの健康維持に重要なカルシウムですが、残念なことに日本人の平均的摂取量は一度もカルシウムの所要量を満たしたことがありません。
カルシウムは、乳製品・魚介類・野菜類・大豆製品・海藻類・種実類など様々な食品に含まれていますが、食品によって吸収率がずいぶんと違います。
牛乳や乳製品が約50%、小魚が約30%、青菜類が約18%です。牛乳の吸収率が高いのは、牛乳にカルシウムの吸収を高めるたんぱく質や乳糖が豊富に含まれているので、効率よく吸収されます。牛乳コップ1杯(200cc)飲むことで、1日の必要量の約1/3の量が摂取されます。毎日コップ1杯の牛乳を飲むことを心がけたいですね。
そしてもう一つ大切なこと、丈夫な骨を作るには適度な運動が必要です。運動をすることで、骨への刺激が加わり、骨の血流が増して骨の形成に良い影響を与えます。食事でもカルシウムの吸収を高めるビタミンDを多く含む食品(干し椎茸や青魚類等)を積極的に食べてください。
みなさんこんにちは!若葉が目に美しい季節ですね!
野や山にお弁当持ってハイキング~ふと足元に目を止めると、山野草が芽を出していることでしょう。今回は山野草をおいしく食べるコツをお伝えします。
ぜひ旬を味わってください。
☆わらび:容器に並べ重層を振り熱湯をかけ、重石をして5~6時間おいてから流水にさらしてアクを抜きましょう。
☆ふきのとう・よもぎ:さっと茹でて水にさらしましょう。よもぎは冷凍保存ができます。
☆ぜんまい:茹で汁で冷ましましょう。
☆よめな:さっと茹でて、茹で汁を捨て冷ましましょう。
☆さんしょう:葉は使うときに両手でパンッ!と叩くと香りがいっそう強くなります。
☆ふき:鍋に入る長さに切り、板ずりをして熱湯で茹で、水に晒し、水の中でむくと色が変わらないです。
☆せり:塩ひとつまみ入れた熱湯で茹で、よく水にさらしましょう。
☆つくし:はかまを取り、熱湯でさっと茹でて水にさらしましょう。
☆うど:厚めに皮をむいてすぐ酢水につけましょう。風味がなくなるので20分以上はつけないように。
☆たんぽぽ:葉は熱湯で茹でて水にさらしましょう。花は酢少々入れた熱湯で茹でましょう。
☆みつば:茹ですぎ、さらし過ぎは禁物。香りも歯ざわりも無くなります。熱湯に通す程度にしましょう。
みなさんこんにちは!若葉、桜の花が美しい季節になりました!野や山、公園や街角、御近所の庭先など淡いピンクの可愛い花が、見て見てと言わんばかりに咲いていますね~
桜といえばお花見ですね!この時期になりますと桜の木の下での宴があちこちでみられます。宴に付き物の”お酒”、桜を愛でながら楽しく飲みたいものです。今回は”お酒”の話しを…
☆お酒(アルコール)について知りましょう。
アルコールは、お酒の主成分である他に、殺菌消毒作用や燃料用などにも幅ひろくつかわれています。様々な性質を持っていますが、アルコールだけの唯一の特性は『飲んで酔う』ということです。
☆お酒(アルコール)とは?
適度のお酒は、食欲を増進させたり、消化を促進したり、血液の流れをよくする働きがあります。またストレスや緊張感から解放し、コミュニケーションをスムーズにする効果も知られています。お酒を全く飲まない人より、飲む人の方が長生きするともいわれています。ただし、適量を越えると身体に悪い影響を与えます。特に二日酔いが重なるような飲み方を続けると肝臓を痛め、ついには精神異常をきたすこともあります。またアルコールは1g当たり約7キロカロリーのエネルギーがあるので、飲むほどに酔うほどにカロリーが増え、体重も増えることになります。お酒を飲み、食欲が出て、高カロリーのおつまみを食べて、又飲んで食べて…というパターンはほどほどにしましょう。
☆正しい飲み方
・楽しい雰囲気でのみましょう。
・飲み過ぎないよう、適量を守りましょう。
・時間をかけてゆっくりのみましょう。
・食べながらのみましょう。
・アルコール度の強いお酒は、少量か薄めてのみましょう。
・週に2日程度の休肝日をもうけましょう。
・体調が悪い時は特に気をつけてのみましょう。
・お酒の無理強いは止めましょう。
みなさんこんにちは!
いよいよ春ですね! 6日は”啓蟄”。啓蟄とは土の中で冬眠していたアリや蛙、虫たちが地中から地上に出てくるということです。春の訪れとともに家にこもりがちだった生活を改め、外のすがすがしい空気を身体いっぱい浴びましょう。
21日はお彼岸の中日です。「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、昼と夜の長さがほぼ同じ位になります。お彼岸に欠かせない”おはぎ”と”ぼたもち”ですが…
共に蒸したもち米とあんこで作るのですが、季節の花になぞらえ、春のお彼岸に食べるのを”牡丹餅”、秋のお彼岸に食べるのを”お萩”と言うそうです。
和菓子に欠かせないあんこは小豆が原料です。
今回は“小豆”のお話しです。小豆には普通小豆と呼ばれる小・中粒品種と、大納言小豆と呼ばれる大粒の種類があります。調理法としては、お赤飯や甘納豆に使われる他、小豆の約80%は和菓子のあん、まんじゅう、おしるこ、ぜんざい、大福、おはぎなどに用いられています。あんの種類として、3種類あります。
○小豆を煮てつぶして、裏ごしして皮を取り除き、砂糖を加えて練った「こしあん」
○こしあんを乾燥させ、粉末状にした「さらしあん」使用するときは水で戻して用いる。
○小豆を煮てつぶし、砕いた豆の皮が混ざっている「つぶしあん」
用途に応じて使い分けるとよいでしょう。
~調理のポイント~
吸水性が高いので水に浸してもどすと皮が裂けてしまいます。そのため、水洗いした後、ひたひたの水加減で煮ましょう。この時鉄鍋などを使うと、小豆に含まれるアントシアンが鉄と結びつき黒く変色してしまうので、鉄製の調理器具は使わないようにします。
~選び方~
紅色が濃く、つやがあるもの。粒がそろい、ふっくらしたものを選びましょう。皮が薄いものが良品です。保存するときは、袋に密封し、缶に入れておきましょう。
みなさんこんにちは!寒い日が続いていますがお元気ですか!
1月も半ばを過ぎますと、デパートやスーパーでは、豆と赤い鬼のお面がお店の売り場に所狭しと並んでいますね~
2月3日は「節分」です。節分は大寒よりより15日目で立春の前日にあたります。旧歴では立春の日を元旦とする原則がありましたので、新しい春を迎える前の厄払いという意味で、豆まきをして鬼を追い払ったそうです。また、節分の夜は、悪臭によって邪気を払うという意味から、いわしの頭を柊の枝に刺して玄関に揚げておく風習があります。最近ではこのような風習がだんだん見られなくなりさびしいことです。ぜひ次世代にも受け継いでいきたいものですね~
さあ当日は思いっきり「鬼は外、福は内」と声をはりあげてみましょう。そして歳の数だけお豆を食べて厄払いをしましょう!
さて主役の「大豆」ですが、みなさんご存知のように、「畑の肉」とも言われるように、たんぱく質やビタミンB1、鉄、食物繊維など、私たちにとって必要な栄養素をいっぱい含有しています。大豆に含まれている「大豆サポニン」は、過酸化脂質が体内にできるのを抑制したり、肝機能を保護、脂質の代謝を促進するなど様々な働きをします。動物性たんぱく質と共に、植物性たんぱく質として1日に1回は摂取してほしい食品です。
ところで大豆製品・大豆加工品として様々な食品があるのをご存知ですか?
豆腐をはじめとして、生揚げ・油揚げ・がんもどき・高野豆腐・納豆・湯葉・ぶどう豆・きな粉・もやし・豆乳・味噌・おから、などなど。そして夏場のビールのおつまみに欠かせない枝豆は大豆の未熟豆です。これらの食品をぜひとも食事にとりいれて健康管理を心掛けてくださいね。
あけましておめでとうございます。
新しい年が始まりました。今年も元気で健康な1年を過ごされることを祈っています。
あけましておめでとうございます。
新しい年が始まりました。今年も元気で健康な1年を過ごされることを祈っています。
七草をおかゆにして7日に食べる七草がゆの習慣は、江戸時代に広まったそうです。七草は早春にいち早く芽吹くことから、邪気を払うと言われ、無病息災を祈って食べていたそうです。また年末、年始の食べ過ぎや飲み過ぎでもうすでに胃がお疲れ気味なんて?そのような方に胃腸にやさしいおかゆを食べましょうともいうもので、あっさりとしあげたおかゆは少し濃い味付けのおせち料理が続いたあとでは、さわやかな味わいがありますね。
今では、七日近くになりますと、七草を集めに野原へとまで行かなくても、デパートやスーパーで売られています。何でも簡単に手に入る時代ですね!
ところで皆さんは七草をスラスラっと言えますか?せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、これぞ春の七草です。七草の種類は、時代や土地によっては七草がもっと多くなったり、少ない場合もあったそうです。
因みに、春の七草は食を楽しみますが、花を愛でる秋の七草があります。おみなえし・すすき・ききょう・なでしこ・ふじばかま・くず・はぎの七種です。
七草がゆのつくりかたも簡単です。お米1に対して、硬めのおかゆなら5~6、軟らかめのおかゆなら7~8倍の水の量がよいでしょう。炊く30分前にとぎ、塩少々加え、強火の火加減で炊き、沸騰したら弱火でことこと30~40分炊きます。炊きあがったら食べやすい大きさに切った七草を混ぜ合わせれば出来上がりです。
シンプルな手料理は、疲れた胃にも心にも一番の癒しとなることでしょう。